80年代の文化を懐かしむブログ

昭和52年(1977年)生まれの筆者が小学生だった1980年代を思い返して綴るブログです

「サウンドキーホルダー」の思い出

今回は「サウンドキーホルダー」の思い出について語ります。

 

正式名称がわからないので調べるのにちょっと難儀しましたが、「サウンドキーホルダー」というこういう ↓ おもちゃのキーホルダーが筆者が小学3~4年生の頃(1980年代)に周りで流行りました。

どういったアイテムかと言いますと、表面にカラフルな8つのボタンが付いていましてこれを押すと数秒間いろんな音が出るいう代物でした。

電池で動く物でして裏に丸電池を交換するところがあります。

 

実際に出る音は手りゅう弾を投げる音だったり、マシンガンをぶっ放す効果音だったり、光線銃を撃つ音だったり。

小学男子の心をくすぐるそのような音が出るわけですが、まぁ令和の今からすると実にちゃちなおもちゃではありましたが、筆者の周りの小学男子の間では大ブームになりましたね。

 

筆者が小学3~4年生の頃(1980年代)、あるとき小学校にとある男子がこれを持ってきていましたが、様々(といっても8種類ですが)な音を奏でるそのアイテムに誰もが魅了されました。

どこで手に入れたのか?と尋ねると、「買ったのではなくとある場所のガチャガチャを回してゲットした」とのこと。

 

このようにランダムでおもちゃが出るガチャガチャ(ガチャポン)ですね。

1回100円でした。

 

その日の放課後、このおもちゃをゲットしたい男子の一団で徒党を組んでその場所にあるガチャガチャ(スーパーの店頭にありました)に向かいました。

しかし驚いたことに、すでに10人近くのガキどもがそのガチャガチャに群がっていました。

全員顔見知りで同じ小学校の別のクラスの連中だったので、状況を訊いてみましたが「1回で例のやつ(「サウンドキーホルダー」)を引き当てたやつもいれば、10回以上回しても出ないやつがいる」とのことでした。

 

筆者はその話を聞いて「撤退」することを決めました。

ガチャガチャなので欲しいものが出るかは当然運ですが、当時一か月の小学男子のお小遣いが1500円前後だった時代に1回100円で10回も回してお目当ての物がゲットできないのはキツいですからねぇ・・

 

しかし筆者と一緒にここに来たKはチャレンジすることに。

Kはなけなしの500円を投入して回しましたが残念ながら出ません。

Kのあとに回した別の男子が回したところ、なんと「サウンドキーホルダー」が出て一同からどよめきの声が上がりました。それと同時にくやしがるK。

 

ギャンブルと同じで「ここまで投資したのに全く見返りを得ずに諦めてしまうのは勿体ない」という心理が働いたのでしょうか(心理学的には「コンコルド効果」というらしいです)、すでに有り金をはたいてオケラになっていたKは筆者に金を無心し始めました。

100円玉5枚を持っていた筆者に「たのむ!!!いま持っているビックリマンシールを全部やるからその100円玉5枚をくれ!!!」と言うではありませんか。

Kがそのとき持っていたビックリマンシールですが、なんともレアなシールたちでしたので迷うことなくOKして筆者は100円玉5枚をKに私、Kは筆者に手持ちのビックリマンシールを筆者に引き渡しました。交渉成立です。

 

一度爆死しているKは慎重にならざるを得ません。

ほかの男子が回している横からガチャガチャを覗き込み、「サウンドキーホルダー」が入った玉が落ちてくるのを待っていました。

5回の挑戦権をじりじりと小出しに使って挑戦したKでしたが、残念ながらこの日Kは「サウンドキーホルダー」を引き当てることはできませんでした・・・

その後しばらくしてKに「金を返すからあのとき渡したビックリマンシールを返してくれ」とかなりしつこく迫られました。

ビックリマンシールを集めることに情熱を燃やしていた筆者はそのとき頑として応じず、結局そのビックリマンシールを今に至るまで手元に保有しています。

1000円近く投入してお目当てのおもちゃを引き当てられず、貴重なビックリマンシールを失ったKのことを今思うと可哀想だったなと思います。

 

さて小学男子のブームなどあっという間に消え去ってしまうものでして、しばらくすると「サウンドキーホルダー」のことは誰も気にしなくなりました。

 

あるとき小学生の筆者は家族で旅行に出かけ、旅行先の旅館のお土産を売っている売店で「サウンドキーホルダー」が売っているのを見つけ親に買ってもらいました。

しばらく音を出して楽しんでいましたが、もうだーれも見向きもしなくなったおもちゃでしたので筆者もすぐに飽きてしまい、そのとき買ってもらった「サウンドキーホルダー」はどこかに行ってしまいました。